乳がん検診ってマンモグラフィと乳腺エコーどちらを受けた方が良いのかしら…
「どちらか1つで十分?」「やっぱり心配だから両方受けよう。」
など色んな考えがあるかと思います。
今回は2つの検査の違いを簡単にお話したいと思います。
マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影(レントゲン)のこと。
検査方法としては乳房を圧迫板で挟み、薄く広げて撮影します。
乳房を圧迫するため痛みを感じる場合もありますが、薄く広げることで乳腺が均等に広がり、より高精度な画像を抽出することができます。
また、乳房の厚みを無くすことで被ばく量を少なくすることができるのです。
触診では触れることのできない小さなしこり(腫瘤)や石灰化(カルシウムの沈着)といった早期の病変を発見することを得意としています。
一方で乳房内の乳腺組織の割合が高い高濃度乳腺(デンスブレスト)の場合、マンモグラフィ画像では乳房全体が白く写し出されます。
しこり(腫瘤)も白く写るため乳腺との区別がつきにくくなることがあります。
さらに乳腺が発達している授乳期の場合は、より全体が白く写るため同様に病変が見つけにくく正確な診断が困難になることがあります。
また、放射線の被ばくがあるため妊娠されている場合や妊娠の可能性がある場合はお受けできません。
※一般の方が受けるにあたっては、放射線量は非常に微量なので身体にほとんど影響はありません。
超音波検査とは超音波を出すプローブという小さな機械を乳房の表面にあて超音波の反射を画像化する検査になります。
わきの下もふくめ乳房内部の状態を知ることができます。
超音波検査は触診ではわかりにくいしこり(腫瘤)を発見することを得意としており、
腫瘤の形状や硬さ、血流の有無などから疑わしいものかそうでないものかをある程度判別することができます。
またマンモグラフィとは異なり、放射線被ばくや圧迫による痛みの心配もないため妊娠期・授乳期の方もお受けいただけます。
しかしマンモグラフィと比べ、初期の乳がんに特徴的な石灰化(カルシウムの沈着)を見つけることは難しいとされています。
では、「結局はマンモグラフィと乳腺エコー、どちらを受けたらいいの?」と思いますよね。
一般的に推奨されているのは、若年層(20代~30代)の方は乳腺エコーを、40代以上の方にはマンモグラフィが推奨されています。
ただし日本人女性は特に高濃度乳腺(デンスブレスト)の方が多いとされているため、
マンモグラフィを受ける場合は乳腺エコーを併用していただくことをおすすめします。
それぞれの検査は原理や精密度が異なるため、明確な優劣はありません。
両方の検査を受けていただくことで検診の精度としては上がるので、
クリニックとしては ”どちらも受けましょう” とご案内したいです!
あとは年齢だけではなく、ご自身の状況や家族歴などによって選ぶのが良いのではないでしょうか。
それでも迷われている場合は遠慮なく医師に相談してみてください。
乳がんは早期に発見することで、治癒の可能性が高いとされています。
また初期段階は自覚症状がないことも多いため、まずは定期的な検診を受けましょう。
品川ブレストクリニックでは、みなさまおひとりおひとりに寄り添った診療を心がけております。
少しでも気になる症状はもちろん、「受診してみたいけど不安…」「痛いのは苦手」など、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。
みなさまのご来院をスタッフ一同心よりお待ちしております。